<映画>「黒い罠」

オーソン・ウェルズの代表作は?と言えば「市民ケーン」という人がほとんどだと思うけど、ウェルズのファンにはこちらを取る人が多いのでは。ぼくもこっちだな(あと「審判」だな)。

アメリカとメキシコの国境付近が舞台。ウェルズ扮するクインラン保安官は辣腕で知られるが、犯人逮捕のためなら証拠の捏造も平気でやる男。麻薬捜査官バルガス(チャールトン・ヘストン)はそのやり方がどうしても許せず、クインランの違法捜査の証拠をつかもうとする……というストーリー。

原題名は"Badge of evil"(悪徳警官)だったのだが、いかなる間違いでか"Touch of evil"になってしまい、「まあ、それでもいいか」とウェルズがほっといたのだとか。

冒頭の有名な長回しに始まり、二部屋ぶち抜きの移動撮影など、ウェルズの才気がすみずみまで溢れている。「ゲット・ショーティ」という映画には、ジョン・トラボルタ扮する映画好きのヤクザがこの「黒い罠」を観てて、セリフを完璧に覚えている、なんてシーンがあった。この映画にはきっとそんなファンが多いんだろうな。

さっきも書いたけど「審判」も大好きで、紹介したいのだけど、これ出すとしりとりが終わっちゃうんだよな。そんな理由で紹介できずにいる映画が、他にも何本かある。しりとりにしなきゃよかったかなあ。

次は「な」で始まる映画です。