<映画>「動く標的」

原作はロス・マクドナルドの同名小説だが、映画の原題は"Harper"(ハーパー)。どうしてこんなタイトルになったかと言うと、「ハスラー」で当てたポール・ニューマンがゲンをかついで「H」で始まるタイトルにしてしまったのだとか。ちなみにハーパーというのは主人公の探偵の名前。リュー・アーチャーがルー・ハーパーになってしまったワケ。その後何作も書かれるリュー・アーチャー物が、まだ有名になる前だったから、こんなコトもできたんだろうな。

このポール・ニューマンをはじめ、キャスティングが実にハマっている。ローレン・バコールもジャネット・リーもイイけど、一番ハマってるのはロバート・ワグナーのロクデナシぶりだな。

ハンフリー・ボガートが創り出した、タフでシブくてカッコいいハードボイルド探偵像を、ポール・ニューマンは見事に裏切ってみせた。このちょっとショボくれた探偵像は、のちに「ロング・グッドバイ」のエリオット・グールドに、ひいては「探偵物語」の松田優作にまで引き継がれることになる。

次は「き」で始まる映画です。