<映画>「五つの銅貨」

グレン・ミラーやベニー・グッドマン以前に活躍したコルネット奏者レッド・ニコルズの半生をダニー・ケイが演じた作品。ダニー・ケイは製作総指揮も兼ねている。それだけ、このレッド・ニコルズをやりたかったんだろうな。演技・歌・演奏・物真似と、ダニー・ケイの芸のすべてがつまった映画になっている。

ストーリーの転換点であり映画としての見せ場であるのが、眠れない娘とすごす一夜の出来事。またこの娘役の女の子がカワイイんだ。
娘にポーカーで負けたレッドは、仕方なく娘をサッチモ(演じるはサッチモ本人)の演奏するナイトクラブに連れて行き、そこでまた娘に乞われるまま「聖者の行進」をサッチモと歌う。これがサイコー。
娘はこのあと小児マヒにかかって歩けなくなる。そのためレッドは、ツアーに出続けなくてはならないミュージシャンとしての人生を捨て、娘のリハビリを懸命に助ける。そして10年がたち、今度はその娘の言葉でカムバックを目指すのだ。
「アルプスの少女ハイジ」もそうだけど、ぼくはこういう道具立てにヨワイんだなあ。「ハイジ」みたいな感動のシーンもあって、この前ひさしぶりに観たらちょっとウルッとしてしまった。

こんな風に、芸人として絶頂期でありながら家庭の事情で引退を迫られたりした時、自分ならどうするだろうとつい思ってしまう。でもまあ、そんな心配は絶頂期が来そうになってからでいいか。

次は「か」で始まる映画です。