<映画>「浮き雲」

アキ・カウリスマキの映画に登場する人たちは誰も笑わない。なぜかと言うと、ものごとがうまくいかないからだ。

この映画においてもそうである。マジメに働いててもクビを切られ、その後の仕事は見つからず、ヤケを起こしてギャンブルに手を出しては当然のごとく負ける・・・・・・それでも彼らはブ然とした顔のまま、それらを全部受け止める。生活の苦しさ、人生の辛さから逃げたりはしない。世の中とはそういうものだからだ。
そして、最後には出来過ぎでも何でもないハッピーエンドが待っている。世の中にはそういうことだってあるのだ。

要するにこれはなんということもない話なのだけど、ここにはまぎれもない「ホント」がある。そしてこれはまぎれもないカウリスマキ映画である、ぼくはそれだけでいい。ラストで主人公夫婦が空を見上げるシーンがなんとも言えずイイ。

次は「も」で始まる映画です。