<映画>「殺人狂時代」

今から20年近く昔、ロンドンに行った時、下宿先に一人の日本人の若者がいた。
作家志望という彼が「ぼくが読んだ中で、セリフが一番カッコイイ小説です」と言って貸してくれたのが都築道夫の「なめくじに聞いてみろ」という本だった。本はジツにオモシロく、おかげでチケット待ちで並んでる間もタノシク過ごせた。その本の解説を書いていたのが、これを映画化した岡本喜八監督。ぼくはその本で、この映画「殺人狂時代」の存在を知ったのだった。

帰国後、ビデオを見つけ飛びつくように見た。主人公役:仲代達矢のショボくれぶりがチョットやりすぎ、とか、女掏摸のお竜さんが出ない、とか、よくよく見るとツジツマの合わないことがある、とか瑕はたくさんあるのだけど、繰り返し見ているうちに気にならなくなってしまった。好きな邦画10本を挙げる時は必ず入れるぐらい好き。

なんと言っても出色のキャスティングは溝呂木博士役の天本英世。マッドサイエンティストはこうじゃなくちゃ。

次は「い」で始まる映画です。