第1回 賭ける男

とある賭博大国のある所で、一人のギャンブラー(おの)がインディアン・ポーカーをしながら(相手は観客の一人)、自らの半生を語る。恋人と組んで大物ギャンブラーを負かそうとしたが、実はその恋人が大物ギャンブラーの回し者で、裏切られ破滅したこと。彼女を射殺したこと……

語り終えた男は二つのグラスのうち一つを手にする。これこそこの国ならではの死刑で、どちらかに毒が入れられているのだ(入れるのも観客の一人)。彼は、人生最後かもしれないギャンブルに挑む……


開演前のながばなし

ミュージシャンに憧れてしまうことがよくある。役者よりミュージシャンの方がもてそうだ、とか、大儲けできそうだ、ということもあるのだけど、それ以前に、音楽という表現形態に憧れを持ってしまうのだ。

ギター一本あればライブが出来てしまう。「次の曲はみんなも知ってるヤツだから、一緒に歌ってくれ」なんてことも言えちゃったりする。芝居だとこうはいかないもの。いくら有名なセリフだからって、一緒に「モスクワへ、モスクワへ」なんて言ってもらうわけにはいかないでしょう。

お客さんをリラックスさせてノセることの出来る音楽と、お客さんにある意味で緊張を強いることによって成り立つ芝居……ここの違いだろうか。それでも、役者のぼくがミュージシャンみたいなライブをやりたい、と思ったとき、なにかやり方はないだろうか……あれこれ考えて、思いついたのが今回の LIVE WITH U 00 である。

なにぶん、初めての試みだ。ハッキリ言って、手探り状態のスタートである。とにかく、なにか新しいことをやりたい、と思うのだが、手持ちの武器はそんなにない。過去の一人芝居・一人コントで使った手やら、落語のマクラやら、アメリカンジョークやらの総動員である。それでも、ここからなにか、これまでなかったものが見えてくれば、と思う。

ま、さしあたっての目標は「会場一体となったノリ」これである。これに必要不可欠なのが、皆様のお力であります。ぜひぜひ皆様、初めての試みに不安になってるおのまさしにお力添えをお願いします。一緒に面白いライブを作りましょう。

それでは、開演までもうしばらくお待ち下さい。

おのまさし