地下2階の聖者の行進

2007.11.23

ショーGEKIパワーUPスペシャル公演「壁を叩け 歌を叫べ」が、去る11月18日、全13ステージの幕を無事閉じました。ご覧くださった皆様、ホントにありがとうございました。残念ながらご覧いただけなかった皆様、来年2月のおのまさしあたあ「三國志」でゼヒお会いしましょう。

さて、今回の「壁」は9年ぶり4度目(ショーGEKIとしては初)の上演であった。
3度目の上演時と同様に、二人の遭難者役(再演までこの役はなかった)を入れても全部で11役。キャストの割り振りをどうするのかと思ってたら、演出の羽広が提案したプランは「全役ダブルキャスト・一部の役者は二役」というものであった。劇団内部としては刺激になるし、お客さんとしてはイロイロ違った組み合わせをタノシめるのでイイことずくめじゃないか、などと甘く思ったワケでもないのだろうが、しかしまあ、このモクロミはナカナカうまくいったように思う。もっとも二役(竹内美保のみ三役)やってる役者はタイヘンそうだったが。
かくいうぼくも、1ステージだけキンちゃんの代わりに遭難者役で出演することになってしまった。一回勝負というのはヰタ・マキの時にも経験したけど、結構キンチョーするものですよ。何かやらかさないかと心配してたら案の定セリフがとんでしまった。芝居やってて初めての経験ではないだろうか。幸い大事にはならずにすんだけど。

一方、氷山本部長役は4度目である。以前はこの役、42歳という設定で、ようやく実年齢になったなと思ったのだが、ナカツさんの隊長とバランスとるため、48歳に引き上げられてしまった。遭難者役が62歳ということもあり、思い切って髪を灰色に染めることにした。
カッコ悪い役だから、少しでも外見をカッコよくすることでカッコ悪さを際立たせようと思ったのである。今回はメガネもかけ、少なくとも外見は、前回までとはかなり変わった。
初演の時、ぼくはこの役が好きではなかった。演じるのがムズカシイ上に、田畑隊長の引き立て役ではないか、損な役だなあと思っていたのだ。再演、再々演と回を重ねるごとに役と自分とのギャップは埋まっていったが、ホントの意味で、上演時間2時間を通じて役がつながっていなかったように思う。だが今回、やっと正解が出せたようだ。
なんだろうな。ウザイマンやるようになって、人にウザがられることの気持ちよさ、みたいなのがわかってきたせいかな。今回はやってて実に気持ちよかったのだ。しかし、正解を出すまでに18年もかかるというのは、やっぱあまりイイ役者じゃないんだろうな、俺は。

今回は音楽面でも変化があった。ロック名曲選とでもいうべき、ほとんどベタベタの選曲。でもこの芝居にはこういうノリが合ってるんだな。そしてベタな名曲の数々にからむのはCIMEONE氏のオリジナル。芝居の雰囲気をガラリと変え、しかも水と油にはならない。作るのタイヘンだったろうな。
そして過去3回以上に「壊れたジャングルジム」となったセット。やってる側ながら、見てるだけでワクワクしてくるものがあった。

かくて、「壁」は4度目の上演にして、ホントのオモシロさを発揮できたのではないだろうか。それは、ショーGEKIという劇団が現在の状態までに成長し、今のスタッフがいて初めて可能になったことだと思う。このことを素直にヨロコビたい。

さて、今年の舞台はこれで打ち止め。いよいよ次は一人芝居「三國志」である。ヒョウタンから駒、ウソから出たマコト(?)というのはこういう公演のことを言うのだろうな。左門くんの台本は例によってあまり進んでないし、なんだかとってもスリリングである。大丈夫かな、俺。

では、ひょっとしたら今年はこれまで。また次回お会いしましょう。