小五郎の次はまた小五郎

2011.5.5

おのまさしあたあ「乱歩1925」がさる4月24日日曜日に全5ステージの幕を閉じました。
ご覧下さった皆様、大変ありがとうございました。残念ながらご覧いただけなかった皆様、ショーGEKI夏祭りでぜひお会いしたいと思います。

今回はそもそも、「ネタ切れなんだけど何かしなきゃ」というところから始まった企画である。苦し紛れに、過去2回やった一人芝居「赤い部屋」を、原作通り大正時代の設定で、と思いつき、どうせそれをやるなら、前々から一度やりたかった(でも短いからやる機会がなかった)「心理試験」も一緒にやってやろうと思ったのだった。
二人の被験者の心理試験を同時に、映像と一緒に見せると言うのは当初からの思いつきだったが、我ながらまあうまくいったかなと思う。自分的には「ハチの一刺し」と呼んでいて、この心理試験のシーンがスカるとあとはもう何もない、という芝居なので、うまくいってウレシイ。なお、オペレーターをつとめたのは、この前のシーンで殺されちゃう老婆をやった天野もえ(前半の屏風の傷のシーンは、予審判事役の羽田さん)でした。お疲れ様でした。

今回もキャスティングではハズさなかったと思う。冷血な殺人者:蕗屋にはネオゼネで二度共演した石塚義高くん。殺人者が演じられる人は貴重だ。そして神経過敏な斎藤には、ここんとこ大魔王常連の藤田マコトくん。本番に入って俄然テンションが上がったね。
我ながら意外だったのは……いや意外とか言っちゃイカンのだが、ぼくの明智小五郎がナカナカ好評だったこと。モジャモジャ頭でいつもニコニコしてるという、乱歩の書いた明智像に忠実にやったが、髪型が古畑任三郎だと言われた。この「心理試験」という話が「古畑」のスタイル(倒叙ミステリ)の原型だから髪型もそうした……というワケではないが。それにしても「桂小五郎の次は明智小五郎ですか」と誰かツッコむ人がいるかと思ったけどいなかったな。

最初の方にも書いたが、「赤い部屋」は原作通り、大正の話に戻しての上演。なぜ戻したかと言えば、現代の話としては通用しなくなっちゃったからあである。1999年の時点ではまだよかったのだが、携帯電話がこれだけ普及した現代では成立しない話になってしまったのだ。しかし、あらためて大正のお話としてやってみると、このデカダンさ加減がやはりハマるなあと思った。徹底的にカラッポな話だもんね。
大正の話なので、銃も買い直さなくてはならんかった。ワルサーって大正14年にはあったかどうか微妙だったが。しかしそれにしても5ステージ中4ステージ不発ってどういうことよ。打率としても低すぎる。最後の最後に鳴らしてくれたのはFOOMOON藤川さん。ありがとうございました。

音楽は、おのまさしあたあとしては初めて三好さんにお願いした。「ドラキュラ」もよかったが、こういう時代のついた音楽はウマイと思う。お世話になりました。

というわけで、おのまさしあたあ初のオムニバス(いや、2000年の「おのまさしょー」があったか)となったわけですが、おタノシミいただけたなら幸いです。
チラシのコピーを「百分で、百人が死ぬ」としたために、時期が時期だけに宣伝しにくくなってしまった。ホントに何が起こるかわかったもんじゃないですね。
「ネタ切れ」なんて書きましたけど、ゲンミツに言うとネタがまったくないわけじゃないのです。ただ、やるとなるとチョット大掛かりになりそうなので、二の足を踏んでいるところであります。いつかできるのかなあ。

ではまた。次は夏祭りのあとで。