博士、今年も実験は成功です!

2012.4.28

ショーGEKI実験シアターが、さる4月22日、おかげさまで無事閉幕しました。
ご覧くださった皆様、ホントにありがとうございました。特に、3つのプログラムをすべてご覧くださった皆様、ホントにホントにありがとうございました。運悪くひとつもご覧いただけなかった皆様、7月の夏祭りでゼヒお会いしましょう(^_^)

今回も公演を振り返って書いてみよう。
まずはワークショップ生による「時計・日常の中の非日常な時間」。
「スリル」の時限爆弾をセットに使った1話15分×3話のオムニバス。稽古中から見ていたが、本番で急にオモシロくなったのにはオドロいた。若さゆえか、本番の空気がもたらしたパワーゆえか。とにかくよかったよかった。

続いては新人公演「べらんめえシンドローム(以下『べらシン』)」。
一昨年の 「ドラキュラ」に続いて、今回も俺がショーGEKI新人&研修生公演の演出を受け持つことに決まったのだが、ワークショップ公演の稽古と並行して準備せねばならず、稽古日数も時間もかなり限られていたため、1時間を超える尺の芝居はできないだろうと判断し、オムニバスでいくことにした。そこで思いついたのが「落語芝居オムニバス」だった。
落語を芝居仕立てに、という企画は、実は「ドラキュラ」の時に既にあったのだ。出演者一同に「どっちやりたい?」と聞いたら、みんなが「ドラキュラ」を選んだので、オクラ入りしてた企画なのである。
企画としてはあったのだが、演目が決まってなかった。滑稽噺は避けて、若い男女の噺に限定し、「厩火事」「三枚起請」「芝浜」の三話に決めたのだが、バランスとしては悪くなかったのではないかと思っている。

問題は、かなりの量のセリフと、なにより「コトバ」そのものだった。落語には、歌舞伎や狂言などと違って台本がないため、三代目志ん朝の口伝をもとに台本を作ったのだが、出来上がったモノを見ただけでも稽古のタイヘンさは思いやられ、台本を読んだメンバーからは「(これやらせて)大丈夫ですか?」なんて聞かれたりもした。が、あえて新人公演なんてことをやる以上、セーフティなところで芝居作ったって意味がない。どうせならチョット背伸びしようじゃないかとみんなに言って(言ったかな?)、「べらシン」は動き出したのであった。
※ついでにタイトルについて。初めは歌舞伎風に「江戸紫浮世情話(えどむらさきうきよのはなし)としたのだが、新人公演にしてはあまりにも地味だと思い、あのようなタイトルを考え出して、「江戸紫〜」はサブタイトルにした。ちなみに、他の候補としては「あじゃらかもくれん」「てけれっつのぱー」などがあったが、これだと滑稽噺みたいなので却下した。「てけれっつのぱー」は使ったところもあるみたいだ。

オープニングは早々に決まった。落語なんか聞いたこともないような平成生まれ(一部昭和生まれ)たちが江戸時代にジャンプするために、まずは自分たちが生まれた頃の曲でひと踊りする、というのは決めていたのだが、何の曲にするかで悩んだ。結果、「これしかないだろう」というモノにはなったが。なお、振付は鈴木とーる先生でした。お世話になりました。
ところで、このオープニングにはチョットした裏話がある。まだ学生の頃、MODEの松本修氏が文学座アトリエで近松の作品(何だったか忘れた)を演出した舞台を観に行ったのだが、それは、現代の衣装でコトバは近松の書いたまま、という公演であった。石川優子の「春でも夏でもない季節」に合わせて出演者たちが踊りながら現れるというオープニングが今でも忘れられず、「日本の時代物やる時は、こんな風に始めてやろう」と思っていたので、今回のオープニングにもチョットだけそのテイストを入れさせてもらった。こういうのをオマージュというのかなあ。あと、見ようによっては映画「ジーザス・クライスト・スーパースター」のオープニングにも似てるなあとも思ったけど、思ったの俺だけかな(^_^;)

登場人物はみなシンプルな人ばかりなので、役者が心理表現で困ることはないだろうと思ってたけど、サゲ(オチ)は難物だった。あらためて気づいたけど、サゲって意味じゃなくて感覚なのだ。感覚は伝えにくい。お前やってみろと言われたら出来るかもしれないが、それを若い役者たちにやらせるのはムズカシかった。「三枚起請」のサゲなんか特にポカンとされたろうな。
これがホントの落語ならば、マクラの部分であらかじめ説明できるのだが(実際に志ん朝はかなり説明してた)、今回はもう、はなからあきらめてた。話の中で説明できることじゃないし、わからなくても雰囲気だけで十分タノシメる、というデキにまで持っていきたかったのだ。ちょっとハードル上げすぎたかな(^_^;)

かくして、「べらシン」はああいう芝居になったのだが、若さと爽やかさ、元気の良さは出せたかな。そうであれば、目標のほとんどは達することができたワケだ。みんなお疲れ様。

そして、自分の出た芝居についても書かないとね。
今回の「ベッドトークバトル2(通称BTB2)」にも、前回同様俺は出ない予定だったのだ。新人公演の演出をやってる限り、俺には縁のない芝居なのかなあと思っていたのだが、「剣術家夫婦の夜の修行」に出る予定だったうっちぃがモロモロの事情により出られなくなったので、そこに修ちゃんがスライドし、修ちゃんの役に俺がスライドすることになったのだった。これにも裏話があって、俺と泉の出た「お前絶対女子高生じゃないだろ!?」は、前回のBTBの時にすでに出来かけてた話だそうで、この時にも俺と泉がキャスティングされていたのだが、俺が出ないことになりオクラ入りしていたのだ。めぐりめぐって、結果、もともと出るはずだった話に返り咲いたのだった。ああややこしい。
だがまあ、俺としては前回出られずにサビシイ思いをしていたので、今回は出られてウレシかったなあ(T▽T)久々に二人芝居のダイゴ味を味わった。どの話も好きだったが、俺はこずえとタケシの「人妻の初夜」が特に好きだったなあ。

てなわけで、今回の実験シアターは幕を閉じたのだが、おかげさまで連日ほぼ満席。上々の手応えをカンジつつ全ステージを終えることができ、とてもありがたかった。
あらためまして、ワークショップ参加者の皆さん、お疲れ様でした。スタッフの皆様、大変お世話になりました。ショーGEKIメンバーと研修生のみんな、お疲れ様。そしてご来場くださった皆々様、ホントにありがとうございました。次回、ショーGEKI夏祭りでもヨロシクお願いします。そのあとは大阪公演も控えています。皆さん一緒に行きましょうね(^_^)

ではまた。次回はたぶん大阪公演のあとで。