レミゼぶっちゃいました

2013.4.16

ショーGEKI実験シアター2013が、おかげさまで先日、全日程を終了しました。
ご覧くださった皆様、誠にありがとうございました。ザンネンながらご覧いただけなかった皆様、7月の夏祭りでゼヒお会いしたいと思います。

今回の実験シアター、プログラムは4つあった。
ワーサルシアターでなく隣のからさわぎ場でおこなった、「ベッドトークバトル」DVD上映会+トークショーの「前夜祭/後夜祭」、ワークショップ生による「あなたはだあれ?」、ショーGEKI選抜メンバーによるショートコント集「R-18」、そして、研修生+宮脇タケシ出演、俺演出の「レ・ミゼラぶる」(以下レミゼと呼ぶ)である。
今回のこの文は、主にレミゼについて書くことにします(^_^)

今回のレミゼで用いた「出演者たちが舞台上で着替え、一人何役も演じる」というスタイルは、2005年の「巖窟王」(@おのまさしあたあ)で初めて試したものだが、その時に「この手でレミゼもやれないかな」と考え、その時は「ムリだ」という結論に達したのだった。
なぜかと言えば、物語の白眉であるバリケードでの戦いをどう処理するか、その方法が見つからなかったからだ。題材を料理する切り口と、芝居の入口が見えない限り、取り上げる気にはなれない。
それが今回、また研修生公演の演出を受け持つことになり、さて何をやろうかと思い、研修生の顔ぶれ(というよりむしろ人数)を見て、さらにダンパチの宮脇タケシが「ぜひ出してください!」と志願したことで、「あれ? これもしかして、レミゼやれるんじゃねえか?」と思いついた。無理矢理大作に取り組まされヒイヒイ苦しむ若手の姿を、悲惨な暮らしにあえぐフランス市民の姿に重ね合わせた、リハーサル形式の芝居に出来ないかと思ったのだ(^O^)
折しも映画版レミゼはロングラン中(これを書いてる今もまだ続いてる!)、そして4月には東宝ミュージカルも始まるというこの時期にやらない手はないだろう、この機会をのがしたらもうやれないかも、と思い、企画を出してめでたく通り、ショーGEKI版レミゼはスタートしたのだった。

まずは台本。おのまさしあたあではほぼ毎回書いてもらっている左門ヒサオ君に、今回初めて当て書きを依頼した。
依頼の際には、バルジャン役和久井、ジャベール役城はそれぞれ一役しかやらないこと、ニノがファンティーヌとコゼットをどちらもやること、タケシには初めジジイ役ばかりやらせること、エポニーヌやガヴローシュというミュージカルで人気の役は出さないこと(人数的にムリだし、尺が伸びるので)などをあらかじめ決めていた。
出だしは研修生たちの「無理です、出来ません!」という言葉(この通りじゃないが)で始まるが、これは「三國志」(@おのまさしあたあ)の出だしのセリフ「ああ、どうすりゃいいんだ!」に近いものになった。こういうセリフから始まる芝居が、俺は好きなんだな。
ユゴーの原作が大元にあるのはもちろんなのだが、それとともに、みなもと太郎のマンガ版レミゼが、台本作りの上でかなり参考になった。ジャベールが最後で死なないところなんか、モロにこのマンガの影響である。

マンガと言えば、今回の趣向の一つが「マンガ的表現」であった。ふつう、我々は芝居を三次元のものと思ってるけど、ガクブチから出ない限りは意外と二次元的なのである。今回はマンガで行こうと決めてたので、この二次元的表現を随所で使った(馬車、石責め、塀越えなど)。
ブラックジャックとピノコ、ブルース・リーの登場なんかは、「80日間世界一周」で使ったような手。してみると、今回もそんなに新しいことをしてないかf^_^;
稽古中にもみんなに言ったことだけど、今回の芝居は「一瞬でも気を抜いたが最後、ただの学芸会になる」そんな芝居だ。俺は「80日間〜」で一度経験済みとは言え、やっぱりあのバリケードのシーンのチープさは、「ホントにこれで大丈夫かな?」とチョットだけ不安になるものだった。演出にも、そして役者にも勇気が必要であった。出演者のみんな、よく信じて演ってくれたなあ(^_^)

和久井と城は去年から、ニノは3月の芸術鑑賞教室からの付き合いになるが、今回でようやく、ほんのチョット、それらしい顔を見せるようになってきた気がする。タケシも、ついつい後回しにしちゃったけど、お兄さんらしく本番直前でオモシロくしてくれた。オモシロイと言えば、俺の演出以外でウケたのはジャベールの瞬間移動で、お客さんに「あれは演出ですか?」と聞かれた時は、悔しいからよっぽど「そうです」と言おうかと思った(>_<)
新研修生の3人にとっては、俺の演出は初めてだったワケだが、ガンバってくれた。今回、稽古中のおのまさしは、傍から見てたメンバーにはとてもコワかったようで、そんなコワい演出家にみんなよくついてきてくれた。
「泣きながら笑ってました」「不覚にも感動しました」というお客さんの感想、そして千穐楽でのダブルコール。あれが君たちの出した答だと思います。おつかれさまでした(^_^)

「R-18」についてもチョット書く。
元々、参加出来るメンバーが限られていたので、「Mr.リカバー」長編の新作と、あと何本か、ということで始まったと思うのだが、フタを開けたらああいう、下ネタ満載のライブになった。
薬局ネタは、何人かのお客さんからご指摘いただいた通り、モンティパイソンの家具屋ネタを元にしている。初演は「パンチョDEポンゴ1」だから、なんと21年前! なつかしー(^_^)
別れ話のネタはミノル作・演出。落としどころが泣かせるノ△≦。) 昔俺がお嬢ライブのために書いた「嘘つき男」というネタをチョット思い出した。あの時も男役は修ちゃんだったね(^_^)
なお、少しでも花を添えるべく、おのまさしは前説を受け持ちました。初日のバスロープの男はまだよしとして、二日目の、こずえ博士に飼われる実犬(ジッケン)役は、いい大人としてはどうだったのかなあ(>_<)

ワークショップ公演についてもチョットだけ。
今回も昨年同様の3話オムニバス。3話、というのが一番スワリがいいのだ。ホノカに恋をカンジさせる話、サスペンスタッチの話、そしてホームコメディ風という構成で、共通項は、久しぶりの再会にストレンジャーが一人混じってて、それで「あなたは誰?」というワケ。
短期集中促成栽培な稽古ではあったろうが、形にはなっていたから大したものだ。この中から、秋の大魔王には何人出てくれるのかな?

というわけで、今年の実験シアター、無事閉幕しました。
あらためまして、ワークショップ参加者の皆さん、お疲れ様でした。スタッフの皆様、大変お世話になりました。ショーGEKIメンバーと研修生のみんな、お疲れ様。そしてご来場くださった皆々様、ホントにありがとうございました。次回、ショーGEKI夏祭りでもヨロシクお願いします。

ではまた。次は夏祭りのあとで。